私が住んでいる地区は昔から住んでいる人が多く、子供会や婦人会など、町内でいろいろな会や行事があります。
子供会では毎年、夏に町内対抗ソフトボール大会があり、7月中旬に開催される大会に向けて、6月初旬から練習を始めます。
小学生の頃、野球が大好きだった私は毎年参加していました。「中学生(2年生まで)は2人まで出場可能」ということなので、プロ野球の外国人助っ人のように中学2年生まで参加していたぐらいです。
それから約20年。私が教える立場になりました。「いずれは手伝いたい」と思ってはいましたが、行動できずにいたところ、偶然入った近所のお店で監督と会ったのです。
その監督は私が小学生のころから町内の子供にソフトボールを教えていた人で、今でも続けているのです。
私は地元を離れていた時期はありましたが、ほとんどの時期をこの街で過ごしてきました。
10代、20代の頃は考えることはありませんでしたが、「地域貢献」というものをしたくなる年頃になってきたのです。
町内のチームには監督がいますので、私はお手伝いとして、レギュラーではない子供を見ることになりました。
「ソフトボールを教える」というよりは、「一緒に遊ぶ」といった感じで、最初はモジモジしていた子供たちも、徐々に打ち解けて楽しくなりました。
休憩中は虫を一緒に探したり、ゲームの話をしたり、自分が小学生だったころを思い出しながら一緒に遊んでいました。
私は子供たちを下の名前で呼ぶようにしています。人の名前をすぐに忘れてしまう私は覚えるのが大変だったのですが、回数を重ねるごとに自分が見ている子供たちの名前を覚えていったのです。
遠くから誰かがこちらを見て叫んでいます。
「おじさ~ん」と。
「いやいや、私を呼んでいるんではなく、監督を呼んでいるんだな」と振り返ると、そこに監督はいません。
「まさか・・・」
「まさか、そんなことは・・・」
「そんなことはないはずだ・・・」
その子供が近寄ってきて、「呼んだのに何で来てくれなかったの。おじさん」と言われ、銃弾が胸を突き抜けたかのような衝撃を受けました。
「この私が・・・この私がおじさんだと言うのかぁ~」(心の叫び)
今まで呼ばれたことがない呼び名。呼ばれたくなかった「おじさん」という呼び名。
ちょっとだけ覚悟はしていました。
私が小学生だったときに、30歳過ぎの男の人はみんな「おじさん」でしたもの。
33歳になった私は「おじさん」になったつもりは全然ありません。「まだまだ若い者には負けへんわ」と、いつも一人でつぶやいています。
しかし、時の流れというものは誰にでも押し寄せるもので、小学生だった私も今では33歳の「おじさん」(あくまでも今の小学生から見てですよ)なんですね。
「おじさん」と呼ばれるたびに「おじさんとちゃうわ」と軽いツッコミを入れるのですが、抵抗むなしく、最後まで「おじさん」でした。
そんな町内のソフトボール大会も初戦は突破しましたが、2回戦負け。
2ヶ月足らずの子供たちとの触れ合いでしたが、今までになかった経験ができました。秋には大人のソフトボール大会がありますので、それを楽しみに過ごそうと思います。
「隣に住んでいる人も知らない」という地域が多い中、「同じ地域に住む人が一緒に楽しめるのは素敵なことだなぁ」と感じます。
私も「おじさん」になった証拠・・・いやいや、成長した証拠です。男は何歳になっても少年ですよ。
ずっと更新していなかったにも関わらず、このブログを見てくださった方、ありがとうございます。
今日の名言:
チャレンジして失敗を恐れるよりも、何もしないことを恐れろ。(本田宗一郎)
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